私が自分の体調の異変に気づいたのは、今から五年前のことでした。最初はただのドライアイだと思い、近所の眼科で目薬を処方してもらう日々が続きました。ところが、次第に口の中も乾くようになり、夜中に喉が渇いて何度も目が覚めるようになったのです。次に通ったのは歯科でした。急に虫歯が増えたことを不思議に思った先生は、唾液が少なすぎると指摘してくれましたが、その時はまだシェーグレン症候群という言葉すら知りませんでした。さらに、理由のない全身の倦怠感や指の関節の痛みまで現れ、私はいくつもの病院を渡り歩く、いわゆるドクターショッピングの状態に陥ってしまいました。内科に行っても原因不明、更年期障害かもしれないと言われることもありました。そんな中、ようやくたどり着いたのが膠原病内科でした。先生は私の乾燥症状と関節痛をひとまとめにして聞き、「シェーグレン症候群の検査をしましょう」と言ってくれました。血液検査で陽性反応が出たとき、私は病名がついたことにショックを受けるよりも、ようやく正体が分かったことに安堵したのを覚えています。私の失敗は、それぞれの症状をバラバラに捉えて、それぞれの診療科にだけ通っていたことでした。シェーグレン症候群は、目なら眼科、口なら歯科という既存の枠組みでは捉えきれない、全身の免疫疾患なのです。もし今、同じような症状に悩んでいる方がいれば、私は迷わず膠原病内科、またはリウマチ科に行ってほしいと伝えたいです。そこは、身体の中で起きている点と点の症状を線で繋いでくれる場所です。そして受診する際には、眼科や歯科で言われたことをすべてメモして持っていくことが大切です。医師に自分の情報を漏れなく伝えることで、診断への近道が開けます。私のように何年も遠回りして体力を削る人が一人でも減ることを、心から願っています。