どの症状が最もつらいか、あるいはどのようなきっかけで症状が出るかによって、アレルギー検査を受ける際に最初に相談すべき診療科を選ぶと、よりスムーズな診断と治療につながることがあります。1. 鼻の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど)が主な場合: * 受診する科: 耳鼻咽喉科またはアレルギー科。 * 花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)や、ハウスダスト・ダニなどによる通年性アレルギー性鼻炎が疑われます。耳鼻咽喉科では、鼻の粘膜の状態を直接観察したり、鼻汁中の好酸球を調べたりすることもあります。アレルギー科では、より詳細なアレルゲン検査(血液検査、皮膚プリックテストなど)が可能です。2. 皮膚の症状(かゆみ、湿疹、じんましん、赤みなど)が主な場合: * 受診する科: 皮膚科またはアレルギー科。 * アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、じんましんなどが考えられます。皮膚科では、皮膚の状態を詳細に診察し、必要に応じてパッチテスト(接触皮膚炎の原因物質を調べる検査)などを行います。アレルギー科では、食物アレルギーや他のアレルゲンが関与している可能性も探ります。3. 呼吸器の症状(咳、息苦しさ、ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴など)が主な場合: * 受診する科: 呼吸器内科またはアレルギー科。 * 気管支喘息やアレルギー性気管支炎などが疑われます。呼吸機能検査や、気道の炎症度を調べる検査などが行われることがあります。4. 特定の食べ物を食べた後に症状が出る場合(食物アレルギーの疑い): * 受診する科: アレルギー科、小児科(お子さんの場合)、内科、消化器内科。 * 食物アレルギーの診断には、詳細な問診、血液検査(特異的IgE抗体検査)、皮膚プリックテスト、そして場合によっては食物経口負荷試験(実際に疑わしい食品を少量ずつ摂取して症状の有無を確認する検査)などが行われます。5. 様々な症状が複合的に現れる場合や、原因がよく分からない場合: * 受診する科: アレルギー科または総合診療科。 * アレルギー専門医は、多岐にわたるアレルギー疾患を総合的に診断し、治療方針を立てることができます。総合診療科でも、初期対応や専門科への適切な紹介が期待できます。これらの診療科はあくまで目安です。まずはかかりつけ医に相談し、適切な診療科を紹介してもらうのも良いでしょう。