大人が「いちご舌」になった場合、医療機関を受診して原因を特定し、適切な治療を受けることが基本ですが、症状を和らげたり、回復を早めたりするために、自宅でできるセルフケアもいくつかあります。ただし、これらのセルフケアは、あくまで補助的なものであり、根本的な治療ではないことを理解しておくことが大切です。まず、口腔内を清潔に保つことが非常に重要です。細菌やウイルスの増殖を抑え、二次感染を防ぐために、食後はもちろん、こまめにうがいをしましょう。刺激の少ないうがい薬や、殺菌成分の入ったうがい薬を使用するのも良いでしょう。歯磨きも丁寧に行いますが、舌を強くこすりすぎないように注意が必要です。次に、食事内容に気をつけることです。いちご舌の時は、舌の粘膜が敏感になっているため、熱いもの、辛いもの、酸っぱいもの、硬いものなど、刺激の強い食べ物は避けましょう。喉ごしが良く、柔らかく消化の良いもの(おかゆ、雑炊、ゼリー、ヨーグルトなど)を選び、薄味で、人肌程度の温度のものを摂るように心がけます。水分補給も大切ですが、カフェインやアルコール、炭酸飲料は刺激となるため控えめにし、白湯や麦茶などをこまめに飲みましょう。また、十分な休息と睡眠をとり、免疫力を高めることも、回復を早めるためには不可欠です。体が疲れていると、症状が悪化したり、治りが遅くなったりすることがあります。ストレスを溜めないように、リラックスできる時間を作り、心身ともに休ませましょう。禁煙も重要です。タバコは口腔内の粘膜を刺激し、血行を悪化させるため、いちご舌の症状を悪化させる可能性があります。注意点としては、自己判断で市販薬を乱用しないことです。特に、原因が特定できていない段階で、強い効果のある薬を使用するのは避けましょう。症状が改善しない場合や、悪化する傾向が見られる場合は、速やかに医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。