大人がRSウイルス感染症の疑いがある場合、あるいは風邪のような症状が長引き、「もしかしてRSウイルスかも?」と感じた時、どの診療科を受診すれば良いのでしょうか。適切な診療科を選ぶことは、的確な診断と治療につながります。まず、最も一般的な選択肢となるのが内科です。内科は、風邪やインフルエンザといった一般的な呼吸器感染症から、気管支炎、肺炎など、幅広い内科系疾患の診断と治療を行っています。RSウイルス感染症も、その症状の多くが内科の診療範囲に含まれるため、まずはかかりつけの内科医に相談するのが良いでしょう。医師は、症状の経過や周囲の流行状況などを考慮し、必要に応じて検査(インフルエンザや新型コロナウイルスの検査など、他の疾患との鑑別のため)を行い、総合的に診断します。RSウイルスに対する特効薬は基本的にはありませんが、症状を和らげるための対症療法(解熱鎮痛剤、咳止め、去痰薬など)や、二次的な細菌感染を防ぐための抗菌薬(必要な場合)などが処方されます。もし、咳が非常にひどく、呼吸が苦しい、あるいは喘息の持病が悪化しているといった場合は、呼吸器内科を受診することも検討しましょう。呼吸器内科は、肺や気管支の病気を専門とする診療科であり、より専門的な検査や治療を受けることができます。また、高齢者や基礎疾患(心臓病、腎臓病、糖尿病など)を持つ方がRSウイルスに感染し、症状が重い場合は、入院設備のある総合病院の内科や呼吸器内科を受診する必要があるかもしれません。どの科を受診すべきか迷った場合は、まずはかかりつけ医に電話で相談するか、医療機関の受付に問い合わせてみるのが良いでしょう。自己判断せずに、医療機関を受診し、適切なアドバイスを受けることが大切です。