大人のいちご舌溶連菌感染症の可能性

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大人の舌に、まるでイチゴのような赤いブツブツが現れる「いちご舌」。この症状が見られた場合、まず疑われる代表的な病気が「溶連菌感染症」です。溶連菌感染症は、A群β溶血性連鎖球菌という細菌によって引き起こされる感染症で、子供に多い病気というイメージがありますが、大人も感染し、発症することがあります。溶連菌感染症の主な症状は、急な発熱(38~39℃程度)、強い喉の痛み、そして全身倦怠感などです。喉は赤く腫れ、扁桃腺に白い膿が付着することもあります。そして、これらの症状と前後して、特徴的な「いちご舌」が現れることがあります。初期には、舌全体が白っぽい苔で覆われ、その下に赤いブツブツが透けて見える状態(「白苔舌」と呼ばれることもあります)となり、その後、舌苔が剥がれて舌全体が真っ赤になり、イチゴのような外観(「赤色いちご舌」)へと変化していきます。また、溶連菌感染症の中でも、特に「猩紅熱(しょうこうねつ)」と呼ばれる病型では、いちご舌とほぼ同時期に、体幹部や首、手足などに細かい赤い発疹が広がり、触るとザラザラとした感触があるのが特徴です。大人が溶連菌感染症にかかった場合、子供よりも症状が強く出たり、長引いたりすることがあると言われています。また、適切な治療を行わないと、リウマチ熱や急性糸球体腎炎といった重篤な合併症を引き起こす可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。もし、発熱や強い喉の痛みとともに、いちご舌の症状が現れた場合は、自己判断せずに速やかに医療機関(内科や耳鼻咽喉科)を受診し、医師の診断を受けるようにしましょう。医療機関では、迅速検査キットを用いて溶連菌の感染を調べることができ、陽性であれば抗菌薬による治療が開始されます。