大人のいちご舌と子供のいちご舌違いはある?

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「いちご舌」は、舌の表面が赤くブツブツとした状態を指し、その見た目の特徴は大人も子供も基本的には同じです。しかし、その原因となる疾患の頻度や、症状の現れ方、そして注意すべき点において、大人と子供ではいくつかの違いが見られることがあります。まず、原因疾患の頻度についてです。子供の場合、いちご舌の原因として最も多いのは、やはり溶連菌感染症と、乳幼児期に多い川崎病です。これらの病気は、いちご舌を伴う代表的な小児疾患としてよく知られています。一方、大人の場合も溶連菌感染症は起こり得ますが、子供ほど頻度は高くありません。川崎病の成人発症は非常に稀です。大人でいちご舌が見られる場合、溶連菌感染症以外にも、ビタミン欠乏症や、薬剤の副作用、あるいは強いストレスや免疫力の低下といった、子供では比較的少ない原因も考慮に入れる必要があります。次に、症状の現れ方や重症度についてです。例えば、溶連菌感染症の場合、大人がかかると、子供よりも高熱が出たり、喉の痛みが強かったり、全身倦怠感が強く現れたりするなど、症状が重くなる傾向があると言われています。また、合併症のリスクも、年齢や基礎疾患の有無によって異なってきます。子供の場合は、リウマチ熱や急性糸球体腎炎といった合併症に注意が必要ですが、大人の場合は、扁桃周囲膿瘍などの局所的な合併症や、基礎疾患の悪化などに注意が必要です。診断の難しさも、大人と子供で異なる点かもしれません。子供の場合は、典型的な症状や流行状況から比較的診断がつきやすい疾患も、大人の場合は非典型的な症状であったり、他の様々な疾患との鑑別が必要になったりして、診断に時間を要することがあります。いずれにしても、いちご舌は体からの何らかのサインです。大人であっても子供であっても、いちご舌に気づいたら、その背景にある原因を特定するために、医療機関を受診することが重要です。