深夜に突然、突き刺すような激しい腹痛に襲われたとき、多くの人はパニックになり、病院の何科に行けば良いのか分からず立ち尽くしてしまいます。私自身、過去に右下腹部の激痛で救急搬送された経験がありますが、その際も最初は食あたりだと思い込み、内科を探していました。しかし、実際には急性の虫垂炎であり、外科的な処置が必要な状態でした。このような経験から学べるのは、腹痛における受診科の選び方には明確な優先順位があるということです。まず、急激に発症した「これまで経験したことがないような激痛」であれば、診療科を迷う前に救急車を呼ぶか、救急指定病院の内科を受診すべきです。命に関わる大動脈解離や腸閉塞などの疾患は、一刻を争うからです。一方で、歩くとお腹に響くような痛みや、じっとしていても痛みが強くなる場合は、外科疾患の可能性が高いため、消化器外科が視野に入ります。特に、右下腹部が痛む場合は盲腸、右上腹部であれば胆石や胆嚢炎などが疑われるため、手術の設備がある病院が望ましいでしょう。また、腹痛に加えて発熱や下痢、嘔吐がある場合は、ウイルス性や細菌性の胃腸炎であることが多いため、まずは一般内科、もしくは消化器内科での受診が基本となります。ここで重要なのは、病院へ行く前に自分の症状を整理しておくことです。いつから痛いのか、どこが痛いのか、どんな痛みか、他に症状はあるかという4つのポイントをメモしておくだけで、診察がスムーズに進み、結果として適切な診療科への紹介が早まります。女性であれば、最後の月経がいつだったかも重要な判断材料です。産婦人科疾患は腹痛として現れることが非常に多いため、女性専用のクリニックが近くにあれば心強いでしょう。お腹が痛い時に何科に行けば良いか迷う時間は、苦痛を長引かせるだけです。迷ったらまずは内科を訪ね、医師の診断を仰ぐのが最も一般的なルートですが、明らかに特定の部位が激しく痛む場合や、排尿異常、不正出血などの特徴的な症状がある場合は、それぞれの専門科を最初から選ぶことで、検査の重複を防ぎ、最短で苦痛から解放されることに繋がります。健康は自分で守るものですが、そのための武器となるのは、正しい知識と冷静な判断力です。
突然のお腹の痛みで何科を選ぶべきか迷った際の対処法