日中、会議中や、車の運転中、あるいは友人と楽しく会話している最中でさえも、抗いがたいほどの強い眠気に襲われる。十分な睡眠時間を確保しているはずなのに、なぜか常に体がだるく、頭がすっきりしない。もし、あなたがこのような慢性的な眠気や倦怠感に悩まされているなら、それは単なる疲れや寝不足のせいではなく、「睡眠時無呼吸症候群」という病気が、その背後に隠れているサインかもしれません。ここでは、あなたの眠気の危険度を、自分自身で簡単にチェックするための、いくつかの質問を投げかけます。もし、当てはまる項目が多いようであれば、一度、専門医への相談を検討してみてください。まず、あなたの「いびき」についてです。家族やパートナーから、「いびきが非常に大きい」「いびきが途中で止まっていることがある」と、指摘されたことはありませんか。大きないびきは、気道が狭くなっている証拠であり、無呼吸症候群の最も代表的な症状です。次に、「睡眠中の様子」についてです。夜中に、息苦しさや、窒息するような感覚で、目が覚めてしまうことはありませんか。あるいは、夜中に何度もトイレに起きることはないでしょうか。これらは、夜間の低酸素状態が引き起こす、典型的な症状です。そして、「朝起きた時の状態」も、重要なチェックポイントです。目が覚めた時に、口や喉がカラカラに渇いていませんか。あるいは、頭全体が重く、ズキズキと痛む「起床時頭痛」に、悩まされてはいませんか。これらは、夜間に口呼吸をしていることや、脳が酸欠状態に陥っていることを示唆します。最後に、「日中の活動への影響」です。座って本を読んでいる時や、テレビを見ている時に、うとうとしてしまうことがありますか。静かに座っているだけの会議中や、午後の休憩時間に、気づくと眠ってしまっていることはないでしょうか。そして、最も危険なのが、車を運転している最中や、信号待ちのわずかな時間に、眠気を感じることです。これらの日中の過度な眠気は、夜間の睡眠の質が、著しく低下していることの、動かぬ証拠です。これらの質問の中に、もし、あなたの日常と重なるものが複数あるならば、その眠気は、決して放置してはならない、体からの重要なSOSサインです。専門医の助けを借りて、質の高い睡眠を取り戻すことが、あなたの生活の質を、そして未来の健康を、大きく改善するきっかけとなるはずです。